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11月の読書メーター

11月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:6036
ナイス数:46

新装版 鬼平犯科帳 (19) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (19) (文春文庫)
読了日:11月29日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (18) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (18) (文春文庫)
読了日:11月27日 著者:池波 正太郎
答え合わせは、未来で。(日産未来文庫)答え合わせは、未来で。(日産未来文庫)感想
日産自動車が編んだ自動運転技術など自動車に関するショートショートSFを集めたアンソロジーで、日本SF大賞を受賞した小川哲、長谷敏司、藤井太洋、宮内悠介の4名が参加。他にも田丸雅智さんの「ラストラン」は心に残ったな。元々星新一の例を引くまでもなくSFとショートショートの相性は良く、最後の一行でセンスオブワンダーが押し寄せたり、逆にゾッとさせれたりするよね。これまで自分は長編志向でショートショートは避けてきたけど、今後は少しずつ読んでみようかな。
読了日:11月27日 著者:氏田 雄介,小川 哲,カツセマサヒコ,田丸 雅智,長谷 敏司,藤井 太洋,宮内 悠介,日産未来文庫編集部
よろず屋お市: 深川事件帖 (ハヤカワ時代ミステリ文庫)よろず屋お市: 深川事件帖 (ハヤカワ時代ミステリ文庫)感想
図書館で借りて読了。元岡っ引きの万七に拾われたお市が、万七が殺されたことをきっかけによろず相談屋を継ぐ、という江戸を舞台とした探偵小説。記憶をなくした若い女性の身元を調べたり、消えた名画の行方を追ったりするが、ミステリーと言うよりは万七から教え込まれた格闘術を駆使し、ボコられつつ突き進む様はかなりハードボイルドですね。足腰立たなくななってしまうシーンとかはV.I.ウォーショースキーシリーズを思い出した。万七の死を追うという大きな伏線が残っているので続編に期待してます。
読了日:11月26日 著者:誉田 龍一
空海の風景〈下巻〉空海の風景〈下巻〉感想
図書館で借りて上下巻を読了。タイトルに「風景」とあるのは空海本人の姿を描くことは到底できないが、彼を含めた時代の風景なりとも描写してみたいという著者の思いとか。自分の感想も奈良時代末期から平安へと移る時代の中で、既存仏教との勢力争いやら朝廷との関係性など、多くの登場人物を背景にして動き回る空海を遠景として見ることができたかな。ただ教義が主題となり本来の目的、衆生救済から離れてしまい、中村元「ブッダ伝」で仏陀は衆生と触れあい、各人に合った説法をしたとあり、あえて文字での経典を残さなかった可能性を思い出した。
読了日:11月26日 著者:司馬 遼太郎
空海の風景〈上巻〉空海の風景〈上巻〉
読了日:11月23日 著者:司馬 遼太郎
新装版 鬼平犯科帳 (17) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (17) (文春文庫)
読了日:11月20日 著者:池波 正太郎
新装版 鬼平犯科帳 (16) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (16) (文春文庫)
読了日:11月19日 著者:池波 正太郎
新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (8) (文春文庫)感想
図書館で借りて全八巻を読了。昨年の「関が原」に続き司馬氏は二作目。日本騎兵の父といわれた秋山好古と、日本海海戦の参謀を務めた弟真之兄弟を中心とした日露戦記。「この作品を小説といっていいのか」と作者が自問した、書簡やインタビュー等の一時資料を始め膨大な資料に基づいた半ば以上ドキュメント。小兵ながら英国という親方に塩を送られ、米国という行司を準備し、死力を尽くして巨漢のロシアを少し相手陣に押し込んだところで勝ち名乗りを受けたという印象。乃木と東郷を神格化したマスコミが第二次大戦に進ませたという批判にも同意。
読了日:11月19日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (7) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (7) (文春文庫)
読了日:11月17日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (6) (文春文庫)
読了日:11月15日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (5) (文春文庫)
読了日:11月13日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (4) (文春文庫)
読了日:11月12日 著者:司馬 遼太郎
新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (3) (文春文庫)
読了日:11月10日 著者:司馬 遼太郎
坂の上の雲 <新装版> 2坂の上の雲 <新装版> 2
読了日:11月09日 著者:司馬 遼太郎
空海の思想について (講談社学術文庫)空海の思想について (講談社学術文庫)感想
図書館で借りて読了。梅原氏が梅原日本学に目覚めるきっかけになった空海と密教についての考察。原始仏教から上座部(小乗)仏教は自己否定、大乗仏教は自己肯定に向かうが根底に寂滅という概念があり、密教は仏陀を飛び越え大日如来を開祖とすることで完全に自己肯定を達成したことを弁証法を用いて解説した点は西洋哲学出身の梅原氏らしい。空海のレトリック使いをほめていたが、解説の宮坂氏が「密教自体がレトリカル」としたのに同意。また、仏陀が捨て去ったバラモン的要素を復活させている点で密教に違和感を覚えたね。
読了日:11月08日 著者:梅原 猛
新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)新装版 坂の上の雲 (1) (文春文庫)
読了日:11月07日 著者:司馬 遼太郎
無人の兵団――AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争無人の兵団――AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争感想
図書館で借りて読了。著者は4回中東に派遣されたレンジャー隊員で、退役後はシンクタンクの研究員。兵器の自動化の歴史を辿りつつ自律兵器に近づいて来ている現状を解説し、現在半自律まで到達しているが、半自律のイージス艦による民間航空機誤射を取り上げシステムをブラックボックスとして扱ったことがその原因とした。自律兵器にAIは必須だが、現状の多くの機械学習がまだ学習の経過を説明できず、欺瞞画像に騙されることを修正できないのでブラックボックスでは自律兵器は承認できないと警告(最近説明できる機械学習は開発されつつある)。
読了日:11月06日 著者:ポール シャーレ

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2019.12.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

10月の読書メーター

10月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2484
ナイス数:60

折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 5036)感想
Kindle版を読了。現代中国の7人の作家が書いたSF13編と、その内3人によるエッセイを集めたアンソロジーで、編者はケン・リュウ。先日読んだ「三体」の劉慈欣の「神様の介護係」は中国の田舎に来た神様を介護するというアイディアの凄さと三体を上回る壮大な世界観にまたしてもヤラれた。表題作の郝景芳は今年の科幻星雲賞の功労賞を受賞するなどノッてるし、ダークなファンタシー「百鬼夜行街」の夏笳など女性作家たちの作品も面白かった。今後の中国SFにも注目です。
読了日:10月29日 著者:郝 景芳
貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える感想
図書館で借りて読了。今年のノーベル経済学賞を受賞した三人の内二人の共著で、受賞理由「世界の貧困軽減に対する実験的アプローチに対して」そのままの内容。貧困の原因は何かを飢え、健康問題、教育、マイクロファイナンス、貯蓄などの観点から現地での調査分析や、ランダム化対照実験(RCT)と呼ばれる手法で得られた実験結果を列挙し解説している。このRCTという手法を経済学で広めたことが一番の受賞理由だったんだろうけど、貧困対策には現地で貧しい人々の声を直接聞いて、ケースバイケースで対応しければならないと警告している。
読了日:10月24日 著者:アビジット・V・バナジー,エステル・デュフロ
蝶の力学 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)蝶の力学 警視庁捜査一課十一係 (講談社ノベルス)感想
殺人分析班シーズン3放送開始前なので、原作を図書館で借りて読了。先日読んだ「石の繭」はシリーズ1作目で、本書は7作目に当たる。1作目同様、警察小説としては正攻法なアプローチだったけど、最後の犯人との対決に一般市民が同席するのはちょっとあり得ないと思う(探偵ものの謎解きではありがちだけど)。ミステリーとしては相変わらず外連味が濃すぎて、ゴテゴテしていた感じ。まあ、そういうヴィジュアル的な面がドラマの原作として採用されているのだろうね。
読了日:10月14日 著者:麻見 和史
石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)石の繭 警視庁殺人分析班 (講談社文庫)感想
今月WOWOWでシーズン3が始まるので配信でシーズン1~2を一気観したらかなり違和感があったので、シーズン1の原作を図書館で借りて読了。やはり脚本化する際に大分省かれていた感じ。原作では「殺人分析班」というタイトルの意味もしっかり伝わったし、犯人の動機と行動も分かりやすかった。そして、ドラマでは犯人を映画「セブン」のサイコっぽく描こうとしていたことは余計な演出だったことも明確だったよね。シーズン3は最初に原作を読んでから観ますわ。
読了日:10月13日 著者:麻見 和史
狐笛のかなた (新潮文庫)狐笛のかなた (新潮文庫)感想
図書館で借りて読了。上橋さんには珍しい日本を舞台にしたファンタシー。時代としては戦国頃だが、架空の仲が悪い二国が互いに呪術を用い隣国の領主を暗殺しようとする。主人公は亡き母から呪術の才能を受け継いだ少女と、呪者の使い魔となった霊狐。少女に命を救われた狐は数年後、敵対する関係となるが…。仲の悪い二藩が呪術合戦をするというシチュエーションは宮部みゆき「荒神」を思い出したけど、文庫化に際し一文を送っているので、オマージュが入っていたのかも(^_^;
読了日:10月10日 著者:上橋 菜穂子
ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)感想
アニメ「バビロン」が放送開始され野崎まど熱がぶり返したのでSony Reader版を読了。本作も美少女アニメを元としたメディアミックスの一環だが、その美少女ドールをいかにして生み出したかを物理学者のモノローグで語る前日譚。語り口が昭和初期の文学作品っぽかったり、ドロドロとした人間関係などもあるが、サイエンス部分にでは一気に近未来となるギャップも野崎まどらしい。無線電源供給については長谷敏司の「BEATLESS」を思い出したけど、そちらも美少女アンドロイドものでしたね。
読了日:10月08日 著者:野崎まど
新装版 鬼平犯科帳 (15) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (15) (文春文庫)
読了日:10月06日 著者:池波 正太郎

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2019.11.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

9月の読書メーター

9月の読書メーター
読んだ本の数:13
読んだページ数:4870
ナイス数:37

獣の奏者 外伝 刹那 (講談社文庫)獣の奏者 外伝 刹那 (講談社文庫)感想
本編に続き外伝もKindle版で読了。本編の主人公エリンを始め母ソヨン、夫イアル、師エサルが一人称で語る本編を補完する短編集。激動波乱が連続した本編とは違い、優しく穏やかなストーリーが多く、各登場人物が秘めていた心情が身近に感じられた。特に師エサル若き日のラヴストーリー「秘め事」が分量も多く心に染みたわ。
読了日:09月30日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)獣の奏者 4完結編 (講談社文庫)感想
電書セールだったので、Kindle版で全四巻を読了。闘蛇という巨大な蛇や、グリフォンをイメージする王獣という生き物がいる王国を舞台としたファンタシー。主人公は闘蛇使いの娘として生まれ、王獣を治療する女性獣医師エリン。闘蛇は戦に用いられ現代の戦車に相当し、その天敵である王獣は闘蛇軍を簡単に屠る対戦車攻撃機に当たる。王獣と心を通わせてゆくエリンはナウシカのようであり、王獣を戦争に利用することを可能にしてしまったことを悔いるシーンは核開発者オッペンハイマーの苦悩を思い出したっけ。上橋さんらしい権謀術数も全開(笑
読了日:09月29日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)獣の奏者 3探求編 (講談社文庫)
読了日:09月27日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)獣の奏者 2王獣編 (講談社文庫)
読了日:09月26日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)獣の奏者 1闘蛇編 (講談社文庫)
読了日:09月25日 著者:上橋 菜穂子
嘘と正典嘘と正典感想
先日無料版で一編を読んだ短編集をKindle版で読了。一番好きなのは表題作で、共産主義を生んだエンゲルスをマルクスと会わせないよう過去を改変しようとするストーリー。伴名錬の「なめらかな世界と、その敵」に収められている『シンギュラリティ・ソヴィエト』と対をなすようなイメージで、両作の質の高さも競い合っているね。また、『ムジカ・ムンダーナ』では宇宙の調和としての音楽という意味の哲学用語とヴォイジャー計画を重ね合わせ、父と子の絆を描いていたのも心に残った。そう言えば『ひとすじの光』も父と子の物語でしたっけ。
読了日:09月25日 著者:小川 哲
三秒間の死角 下 (角川文庫)三秒間の死角 下 (角川文庫)感想
ハリウッドで映画化された作品が11月に公開されるので、図書館で借りて読了。ストックホルム市警のグレーンス警部を主人公としたシリーズ5作目だが、本作の主人公は警察に協力する元犯罪者のパウラ。東欧の犯罪組織に月日をかけて浸透してゆき、刑務所内での麻薬取引引きを独占するため警察上層部のお膳立てで刑務所に投獄される。しかし、計画に狂いが生じ刑務所内で殺されそうになり、事態を想定していたパウラよる脱出計画が始まる。大きなキーになるのが狙撃で、スナイパーものが大好きな自分にとってはストライクゾーンど真ん中でしたね。
読了日:09月24日 著者:アンデシュ・ルースルンド,ベリエ・ヘルストレム
三秒間の死角 上 (角川文庫)三秒間の死角 上 (角川文庫)
読了日:09月20日 著者:アンデシュ・ルースルンド,ベリエ・ヘルストレム
嘘と正典より「魔術師」無料配信版嘘と正典より「魔術師」無料配信版感想
今月刊行される短編集の冒頭一話が無料配信されたので、Kindle版を読了。一人の魔術師の成功と没落を彼の息子を語り部として描いてゆき、再起をかけたステージでのタイムマシンを使うマジックに焦点をあてる。SFでは定番のアイテムであるタイムマシンをいかにマジックに落とし込むかがうまく描かれているし、その後のエピローグも感慨深かかった。
読了日:09月14日 著者:小川 哲
縄文の生活誌-改訂版 (日本の歴史)縄文の生活誌-改訂版 (日本の歴史)感想
図書館で借りて読了。以前読んだ「縄文探検隊の記録」で夢枕獏氏と対談していた岡村氏による旧石器時代から縄文時代までの概説。改訂版とあるのは、2001年に発覚した石器捏造事件を受けてのもので、疑わしい遺跡などに関する記述を削除している。面白いのは所々に縄文の生活をストーリー仕立てで描いていることで、古墳時代以降は小説や漫画となっているので生活等がイメージしやすいが、縄文ではこれまで無く親近感を覚えた。「縄文探検隊の記録」で夢枕氏が書くと宣言した縄文小説に期待が膨らむなあ。
読了日:09月14日 著者:岡村 道雄
チンギス紀 四 遠雷チンギス紀 四 遠雷感想
図書館で借りて読了。相変わらず遊牧民の長たちの戦いと苦悩が描かれるが、まだまだ先は長そうだね。今回面白かったのはトクトアの戦法で、これまでトクトアが森で冬を過ごしてきた記述が活きてたっけ。今回はすかされた感じだった玄翁との闘いも次巻で実現しそうだし、楽しみ。
読了日:09月08日 著者:北方 謙三
モンストレス vol.1: AWAKENING (G-NOVELS)モンストレス vol.1: AWAKENING (G-NOVELS)感想
ヒューゴー賞のグラフィックストーリー部門を三年連続で受賞したということで、とりあえず第一巻を読了。人類と、不死で魔法が使える半獣半人のエンシェント、その両者の混血アーカニックは共存していたが、人類がアーカニックの肉から抽出するリリウムに治癒・延命効果があることを発見し、アーカニックを狩るようになり両者の戦争となる。不安定な停戦の中、人型のアーカニックの少女マイカが人類に捕らえられるというスタート。原作者のM.リュウは中国系米国人の小説家、作画のダケダサナは日本在住のイラストレーターで、マーベルで共作した。
読了日:09月05日 著者:マージョリー リュウ,サナ・タケダ
140字の戦争――SNSが戦場を変えた140字の戦争――SNSが戦場を変えた感想
図書館で借りて読了。冷戦以降主流となっている非対称戦争(国家対武装組織など)において武力による決着以上にSNSでの共感をいかに得られるかが重要になって来ている現状を、ガザ空爆をリアルタイムでツイートし続け20万人ものフォロワーを得た少女、フェイスブックで130万ドル以上の募金を集めウクライナ軍に物資を届けたキエフの主婦、インドネシア航空機を撃墜したミサイルがロシア軍の基地から運ばれたことをSNS上の写真や動画とストリートビューを突き合わせ立証した英国のブロガーなどにインタビューしたルポで、説得力あったね。
読了日:09月02日 著者:デイヴィッド パトリカラコス

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2019.10.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

8月の読書メーター

8月の読書メーター
読んだ本の数:23
読んだページ数:7117
ナイス数:42

蚤の王蚤の王感想
「ナムジ」と「神武」に続くシリーズ第三弾を読了。今作は次に控える「ヤマトタケル」までのインタールード的な短いお話で、初めて角力を取ったとされる野見宿禰と当麻蹴速の戦いからスタート。共に出雲族でありながら、時の天皇の命で戦い宿禰が勝つと当麻の領地が没収され野見に与えられる。生き残った蹴速の息子がしつこく宿禰の命を狙うが…。野見一族は土器作りに秀でていたため天皇から土師の姓を賜り、墳墓を守る埴輪作り、そして葬送一般を任せられる。出雲は死者の国というイメージもここからきているのかな。
読了日:08月30日 著者:安彦 良和
神武 (第5部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)神武 (第5部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)感想
全5巻を読了。前作「ナムジ」の主人公だった大国主の息子ツノミを主人公に据え、イワレヒコ(諡号は神武)に仕え神武東征を成し遂げるまでを描く。あとがきにあるように記紀があえて描かなかった部分を補完しつつドラマティックに再現する手法に感服。物部氏の守り神石上神宮も登場し「日出処の天子」にもつながったが、安彦氏は東征を3世紀頃として描いているので厩戸の時代とは400年くらいしか離れていない計算。ヒミコが「アリオン」でのガイアっぽくに表現されていたが、神話に人間性を与えている点は一貫しているね。
読了日:08月28日 著者:安彦 良和
神武 (第4部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)神武 (第4部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月28日 著者:安彦 良和
神武 (第3部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)神武 (第3部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月28日 著者:安彦 良和
神武 (第2部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)神武 (第2部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月27日 著者:安彦 良和
自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体 (講談社現代新書)自衛隊の闇組織 秘密情報部隊「別班」の正体 (講談社現代新書)感想
図書館で借りて読了。著者は共同通信社の記者で、2013年11月と12月に配信され、多くの新聞1面に掲載された別班に関する記事の取材過程と、掲載後の反応などが書かれている。歴代の防衛大臣にもその存在は報告されず、シビリアンコントロールが効かないことを大きな問題点としている。また、旧陸軍中野学校の資産を引き継いだため、別班員が教育途中や活動中に精神的に壊れてしまうことも問題だと指摘している。諜報というのは伝統芸能と同じく、一択途絶えてしまうと再建するのは難しいのは分かるが、中野学校を手本とするのは間違ってる。
読了日:08月27日 著者:石井 暁
なめらかな世界と、その敵なめらかな世界と、その敵感想
Kindle版を読了。表題作はタイトルどおり「なめらか」に描かれるパラレルワールドが新鮮、脳内BGMはもちろん相対性理論。「美亜羽へ贈る拳銃」は伊藤計劃「ハーモニー」へのオマージュで、最新の脳科学でアップデートされている。「シンギュラリティ・ソビエト」はタイトルのパワーワード感からして痺れるし、ダン・シモンズのアイディアをさりげなく取り入れているのも憎いね。そして「ひかりより速く、ゆるやかに」はこれまでにないタイプのタイムトラベルもので、この短編集の中で一番センスオブワンダーを感じさせてくれた。
読了日:08月26日 著者:伴名 練
ブッダ伝 生涯と思想 (角川ソフィア文庫)ブッダ伝 生涯と思想 (角川ソフィア文庫)感想
図書館で借りて読了。先日、梅原猛「聖徳太子」を読んでいる途中、三経義疏について検索したところ梅原氏と中村氏の対談が参考になったので、本書を手に取ってみた。ブッダ生誕の頃のインドの状況説明から始まり、出家し、苦行を捨て、瞑想から悟りを開き、梵天勧請により説法を始め、次第に出家する弟子や在俗信徒も増やし、入滅するまでを、古いパーリ語仏典を主に紹介しながら解説してゆく。元々原始仏教に興味があったが、分かりやすい言葉と丁寧な語り口でとても分かりやすかった。現在の仏教には興味がないけど、心穏やかに生活しようと思う。
読了日:08月23日 著者:中村 元
神武 (第1部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)神武 (第1部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月21日 著者:安彦 良和
ナムジ -大国主- (第5部) 古事記巻之1 (徳間描き下しコミック叢書)ナムジ -大国主- (第5部) 古事記巻之1 (徳間描き下しコミック叢書)感想
古書店で購入し、全五巻を読了。元々安彦氏はギリシャ神話をテーマにした「アリオン」で知っていたが、知人がシェアした安彦氏のインタビューでこの作品を知りゲット。ここ数年は電子書籍以外は購入しないよう決めていたが、漫画だけはやはり紙の本じゃないと先日読んだ「日出処の天子」で思い知ったので解禁。インタビューでも述べていたように原田常次氏の古代史本に則った世界観で、渡来系のスサノオの後継ぎとなった大国主(幼名ナムジ)がやはり渡来系のアマテラスと争うという物語。土着の縄文系の人々についても描かれているのは流石でした。
読了日:08月21日 著者:安彦 良和
ナムジ―大国主 (第4部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)ナムジ―大国主 (第4部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月21日 著者:安彦 良和
ナムジ―大国主 (第3部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)ナムジ―大国主 (第3部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月20日 著者:安彦 良和
ナムジ―大国主 (第2部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)ナムジ―大国主 (第2部) (徳間描き下しコミック叢書―古事記)
読了日:08月19日 著者:安彦 良和
ナムジ -大国主- (第1部) 古事記巻之1 (徳間描き下しコミック叢書)ナムジ -大国主- (第1部) 古事記巻之1 (徳間描き下しコミック叢書)
読了日:08月19日 著者:安彦 良和
山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)山岸凉子『日出処の天子』古代飛鳥への旅 (別冊太陽 太陽の地図帖)感想
「日出処の天子」を読み終わったので、続けてこちらも読了。「日出処の天子」に登場する飛鳥、斑鳩、河内などに残る史跡を紹介すると共に、作者が参考文献とした「聖徳太子絵伝」を始めとする美術作品なども紹介するムック本。作者へのインタビューや、歴史家、美術史家など専門家の寄稿も勉強になりました。
読了日:08月15日 著者:
梅原猛著作集〈2〉聖徳太子(下)梅原猛著作集〈2〉聖徳太子(下)感想
図書館で借りて上下巻を読了。「日出処の天子」のガイド本として読み始めたが、以前読んだ「日本の深層」以上に引き込まれた。序にあるように日本だけの視点でなく、東アジアを俯瞰するように朝鮮半島や中国の史書と、日本書紀を軸とした国内の資料を突き合わせながら聖徳太子像を描いて行く。特に印象的だったのが十七条憲法の考察で、前年に制定した冠位十二階の役割毎に儒教的な指針を示し、それを法家の論で規定、そして仏教の心で補うという三位一体というのは分かりやすかった。津田左右吉ら啓蒙史家への批判も納得ゆくもので熱い心を感じた。
読了日:08月13日 著者:梅原 猛
日出処の天子 完全版 7 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 7 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)感想
全七巻を読了。厩戸皇子と蘇我毛人が出会ってから、摂政になるまでの約10年間を描く歴史ロマンでありファンタシー。厩戸が異能者であったり、毛人を慕う同性愛者、最後には少女性愛者としても描かれる。後に厩戸の姫となる毛人の妹刀自古郎女と毛人の禁断の恋など少女漫画らしいドロドロな面もあるが、夢殿で瞑想し金人から教えを乞うなど太子伝から上手く引用している。最初読み始めた時、人物関係などが分かりづらかったので梅原猛の「聖徳太子」と併読しながら読み進めたら、この漫画は梅原猛「隠された十字架」にインスパイアされたとか。
読了日:08月12日 著者:山岸 凉子
日出処の天子 完全版 6 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 6 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:08月06日 著者:山岸 凉子
梅原猛著作集〈1〉聖徳太子(上)梅原猛著作集〈1〉聖徳太子(上)
読了日:08月04日 著者:梅原 猛
日出処の天子 完全版 5 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 5 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:08月03日 著者:山岸 凉子
日出処の天子 完全版 4 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 4 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:08月02日 著者:山岸 凉子
日出処の天子 完全版 3 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 3 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:08月02日 著者:山岸 凉子
日出処の天子 完全版 2 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 2 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:08月01日 著者:山岸 凉子

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2019.09.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

7月の読書メーター

7月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:2083
ナイス数:39

日出処の天子 完全版 1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)日出処の天子 完全版 1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
読了日:07月31日 著者:山岸 凉子
新装版 鬼平犯科帳 (14) (文春文庫)新装版 鬼平犯科帳 (14) (文春文庫)
読了日:07月23日 著者:池波 正太郎
宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)感想
アポロ月面着陸50周年セールで激安だったので、Kindle版を読了。米ソによる宇宙開発競争からアポロ計画、太陽系惑星探査、地球外知性探査までの歴史と今後の展望をコンパクトに、そして身近な言葉で語った良書。著者はNASAのジェット推進研究所で火星探査機を開発中の工学博士。アポロ計画当初、地球軌道ランデブーが基本方針だったが唯一人ハウボルトが月軌道ランデブーの方が早く開発できると主張し、それがロケットの父フォン・ブラウンの目にとまり方針転換。月着陸の際VIPルームに招かれ、フォン・ブラウンに礼を受けたとか。
読了日:07月22日 著者:小野 雅裕
巨神降臨 下 (創元SF文庫)巨神降臨 下 (創元SF文庫)感想
Kindle版で上下巻を読了。「巨神計画」、「巨神覚醒」と続いた三部作の完結編。第二部での惨劇から主要人物が異星人の星へ転送してしまい、地球の人々は異星人の遺伝子を濃く受け継いだ人たちを強制収容所に送り、各国が対立する状態となる。ローズやエヴァが異星で過ごしたエピソードと戻ってきて以降のストーリーが交互に描かれ、意外な結末へと収束する。現在世界中で起きている移民の排斥であるとか、自国第一主義などがカリカチュアライズされているようで、興味深かったですね。映画化のその後の話が聞こえてこないけれど心配だな。
読了日:07月20日 著者:シルヴァン・ヌーヴェル
巨神降臨 上 (創元SF文庫)巨神降臨 上 (創元SF文庫)
読了日:07月14日 著者:シルヴァン・ヌーヴェル
三体三体感想
Kindle版を読了。SF界で最も権威あるヒューゴー賞を翻訳作として、そしてアジア人としても初受賞した作品で、華文版だけで二千万部、ケン・リュウによる英訳版を加えると三部作累計で三千万部に迫る大ヒット三部作の第一部。文化大革命で理論物理学者の父を殺された女性天文学者を軸とした波乱万丈なストーリーが軸だけど、そこからの世界観の広がり方が凄い。歴史を題材としたVRゲームが大きなキーだったり、ミッションインポッシブルもビックリさせるような奇抜な兵器が出てきたりとエンターテイメント性も高いのに脱帽。
読了日:07月09日 著者:劉 慈欣

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2019.08.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

6月の読書メーター

6月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:2012
ナイス数:29

IQ2 (ハヤカワ・ミステリ文庫)IQ2 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
Sony Reader版を読了。LAの黒人探偵IQが亡くなった兄の元恋人から、ラスヴェガスで苦境に陥った妹を助けてと依頼を受け急行するという幕開け。本筋とは別に亡くなった兄の交通事故死を追いかけて行くタイムラインと交互に話が進行し、それらが微妙に絡んでゆくのも上手い構成。前作ほどIQの頭脳明晰さを前面に出さず、アクションシーンもてんこ盛りでミステリー志向から益々ハードボイルドに踏み込んでいるのも好印象。IQの身辺もひと段落ついたし、相棒ドッドソンとのコンビも一つ先に進む続編を期待しちゃいます。
読了日:06月28日 著者:ジョー イデ
世界史序説 (ちくま新書)世界史序説 (ちくま新書)感想
図書館で借りて読了。サブタイトル「アジア史から一望する」通りユーラシア大陸を俯瞰した大きな視点で世界史を平易な言葉で解説してくれています。元々歴史学は西洋史から始まっているし、日本の歴史学者もそれに東アジア史を付け加えた程度でしか世界史を見てこなかったと指摘しそのために本書を著したとか。例えばゲルマン民族大移動は地球の寒冷化でモンゴル高原から撤退した騎馬民族により玉突き状態でゲルマン族が移動し、中国でも同時期に騎馬民族の流入があったとか。他にも面白いエピソードが沢山ありました。
読了日:06月25日 著者:岡本 隆司
リトル・ドラマー・ガール (1983年) (Hayakawa novels)リトル・ドラマー・ガール (1983年) (Hayakawa novels)感想
7月にWOWOWでドラマシリーズが放送されるということで、図書館で借りて読了。再読だと思って読んでいたが、全く記憶にないので初読と判明。パレスチナ人テロリストとふとした接点を持った英国人女優がイスラエル情報部にリクルートされ、作戦行動を行うというストーリー。著者がインタビューで語っているように、パレスチナ問題に対する啓蒙という意義も含め書いたとか。爆撃にもめげずイスラエル国境近くに住むパレスチナ人女性に「ここにいることが唯一の忠誠なのです」と言わせた著者の心意気に感銘です。
読了日:06月23日 著者:ジョン・ル・カレ
ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)ヒッキーヒッキーシェイク (ハヤカワ文庫JA)感想
Sony Reader版を読了。引きこもりカウンセラーの竺原が担当する引きこもり三人と、凄腕のハッカーを組ませとあるプロジェクトを立ち上げるというスタート。各引きこもり達のプロフィールや竺原の謎なども徐々に明らかになってゆくのが面白い。タイトルの元ネタはビートルズの「ヒッピー・ヒッピー・シェイク」という曲で、他にもサイモンとガーファンクルの「スカボロー・フェア」の詞が引きこもり達のハンドルネームになっていたりとひねりが効いている。もう少し医学的に突っ込んでいれば傑作になった可能性もあったのに惜しいっすね。
読了日:06月15日 著者:津原 泰水
シスターズ・ブラザーズシスターズ・ブラザーズ感想
もうすぐ公開される映画「ゴールデン・リバー」の原作ということで、図書館で借りて読了。オレゴンを根城に悪名をはせている悪党シスターズ兄弟が、ボスの命令でサンフランシスコにいる金鉱掘りの殺しを請け負い旅に出るというスタート。道中のエピソードや、金鉱掘りを見つけてからの行動など、ゴールドラッシュ時代の熱狂が感じられたり、そこはかとないユーモアがあって面白かったね。ブッカー賞の最終候補に選ばれたり、カナダでもいくつかの文学賞を受賞するなど文学的な評価が高いけれど、この世界観をどう映像化するか興味深いっす。
読了日:06月09日 著者:パトリック・デウィット

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2019.07.02 | コメント(0) | トラックバック(0) |

5月の読書メーター

5月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2626
ナイス数:33

ハンターキラー 潜航せよ〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)ハンターキラー 潜航せよ〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
図書館で借りて上下巻を読了。映画で描かれていたムルマンスクでの潜水艦とSEAL隊員の戦闘に加え、本書ではバルト海での駆逐艦の戦いやニューヨークのIT企業における陰謀など新しい側面もあった。映画の方がコンパクトにまとまっていてスピード感あるのに対し、小説の方はスケールは大きいが少し散漫だったかな。特にIT企業の陰謀についてはかなり現実味が薄く、登場人物も皆ステレオタイプでガッカリ。
読了日:05月27日 著者:ジョージ・ウォーレス,ドン・キース
ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)
読了日:05月24日 著者:ジョージ・ウォーレス,ドン・キース
梅原猛著作集〈6〉日本の深層梅原猛著作集〈6〉日本の深層感想
図書館で借りて読了。梅原日本学といわれる日本の歴史や文化に対する新たな潮流を生み出した梅原猛による縄文文明論。前半は東北を旅しながら縄文と蝦夷、そしてアイヌの関連性を考察する。この第一部が発表されたのが1983年、当時日本の文明は外来のものであるという論が主流で、現在のように縄文文化が現在まで連綿と継承されていると指摘する人は初めてだったのではないか。最後は熊野三山と縄文のつながりについて述べているが、圧倒的な関連文献の紹介により、やや突飛な指摘も納得させられてしまうのには脱帽。
読了日:05月14日 著者:梅原 猛
逃亡のガルヴェストン (ハヤカワ・ミステリ)逃亡のガルヴェストン (ハヤカワ・ミステリ)感想
本書を原作とした「ガルヴェストン」が公開間近ということで、図書館で借りて読了。ノミ屋の取り立てを行う中年男が肺の検査を受けたところ、真っ白な影が写るレントゲン画像を見せられ肺がんの可能性を告げられる。その夜、ボスの指示で取り立てに向かった先には殺し屋が待っていたが、切り抜けその場に居合わせた少女の娼婦と二人で逃避行へ向かう。男の暗い過去や、少女の隠された謎も徐々に明らかとなり、一発逆転を狙う勝負に出る。所々にはさまれる近未来のエピソードにより、ジグソーパズルのピースが見事に収まってゆくのが気持ちいいっす。
読了日:05月11日 著者:ニック・ピゾラット,東野 さやか
特殊部隊 -フェニックス作戦-特殊部隊 -フェニックス作戦-感想
検索でぶち当たったフェニックス作戦に興味を持ち、図書館で借りて読了。著者は一人名義ですが、実は二人の名前を組み合わせたペンネームで、両者ともにベトナム戦争に参加した空軍兵と元グリーンベレー。登場人物もほとんどがグリーンベレー隊員で、舞台はベトナム戦争時のカンボジア国境に近い基地。偵察任務や待ち伏せの描写などはとてもリアルだったけど、後半は軍事法廷の法廷劇がメインとなり、フェニックス作戦も薄っすら描く程度。三島瑞穂氏が書いた解説の方がよほどフェニックス作戦の実像を伝えてたっけ。
読了日:05月06日 著者:エリック ヘルム
新聞記者 (角川新書)新聞記者 (角川新書)感想
近々この本を原案とした映画が公開されるので、図書館で借りて読了。まず、少女時代からいかに新聞記者を目指すようになり、実際になってからどのような現場で取材をしてきたのかを振り返る。後半は彼女の一大スクープとなった日歯連事件からモリカケ問題での追及、そして詩織さんレイプ事件と華やかな活躍を取材時の心情なども交えて語る。本書の内容だけでは映画にはならないので、原案という形になったのかな。出版後も政府の隠蔽体質はますます強くなり、起訴されるべきレイプ事件がいくつも野放しになるなど状況が更に悪化しているのが怖い。
読了日:05月04日 著者:望月 衣塑子
ヒト夜の永い夢 (ハヤカワ文庫JA)ヒト夜の永い夢 (ハヤカワ文庫JA)感想
Sony Reader版を読了。時は昭和初期、千里眼研究の草分け福来友吉が南方熊楠のもとを訪れるところから話が始まるファンタシー。他にも孫文や、学則天を創った西村真琴、後に熊楠が登場する小説を書く江戸川乱歩など実在の人物が多数登場し、クライマックスの二二六事件へなだれ込む。事前に読んでおいた熊楠の評伝に出てくるエピソードなども上手に取り込み、熊楠の思考を描いている。南方曼荼羅もあちこちに登場し、量子論と仏教が絡み合う様も見事。読み慣れない仏教用語もReader内蔵の辞書に助けられました(^_^;
読了日:05月03日 著者:柴田 勝家

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2019.06.06 | コメント(0) | トラックバック(0) |

4月の読書メータ

4月の読書メーター
読んだ本の数:7
読んだページ数:2880
ナイス数:33

日本民俗文化資料集成 (1) サンカとマタギ日本民俗文化資料集成 (1) サンカとマタギ感想
図書館で借りて読了。先ずサンカは箕作りと乞食の二種について解説。箕作りは箕という農具を作ったり修理することで収入を得ていて、家族単位で山と里を行き来している。山では箕作りに必要な木を集め、鰻などの川魚を取ったり、山菜も採る。一方乞食は多い集団は300人以上を有し、頭をおいて彼の指示で街に下りて乞食を行う。両グループともに似た隠語を使用する。そして、マタギは猟師であるが、特に秋田のマタギは熊の胆を収入源とする藩の政策もあり、行動範囲が広かった。隠語である山詞はアイヌ語に通じるものもあり、縄文文化に繋がる。
読了日:04月29日 著者:谷川 健一
南方熊楠 地球志向の比較学 (講談社学術文庫)南方熊楠 地球志向の比較学 (講談社学術文庫)感想
とある小説を読む前に南方熊楠について知ろうと、図書館で借りて読了。著者は南方だけでなく柳田邦男についても著作の多い社会学者で、南方曼荼羅という概念を広めた。彼女が南方曼荼羅の萃点と指摘した神社合祀反対運動に響くものがあったが、つい先日近所の貝塚について調べたところ、そこや近くの前方後円墳が破壊された時期が神社合祀が推し進められた時期に重なっていたことに驚き。旧国鉄や東芝がその森を切り倒し、山を削っていた原動力だったとは。父は旧国鉄職員で、私も東芝へ20年以上に渡り出向していたという因縁を感じましたね。
読了日:04月23日 著者:鶴見 和子
情報と戦争-古代からナポレオン戦争、南北戦争、二度の世界大戦、現代まで (単行本)情報と戦争-古代からナポレオン戦争、南北戦争、二度の世界大戦、現代まで (単行本)感想
図書館で借りて読了。著者はオックスフォードで歴史を学び、英陸軍士官学校で戦史を教え、現在はジャーナリスト。先ずアレクサンドロス大王の情報収集力やローマ軍の偵察部隊編成に触れ、ネルソン提督のナポレオン艦隊追跡におけるフリゲート艦の索敵、南北戦争での地図の役割、英国の対Uボート戦とエニグマ暗号機、ナチスの飛行爆弾を防いだ人的観測情報など、具体例を示しながら戦争における情報の役割を解説してゆく。得られた生情報から如何に戦略・戦術的に役立つよう精製した情報を、戦闘指揮官らに渡すことが重要かという視点には脱帽っす。
読了日:04月19日 著者:ジョン・キーガン
湾岸戦争大戦車戦(下) (史上最大にして最後の機甲戦)湾岸戦争大戦車戦(下) (史上最大にして最後の機甲戦)感想
図書館で借りて上下巻を読了。元々タミヤ1/35シリーズでジオラマ作りに熱中し、クルクス戦の戦記を読んでウハウハしていたヲタク中学生でした。まえがきにあるように湾岸戦争と言えばピンポイント爆撃の映像に代表されるハイテクな空爆で勝負がついたようにイメージしている人が多いと思いますが、その後のたった100時間の地上戦にイラク軍約2,100両(空爆で1,400両弱が破壊されたのを差し引いた数)多国籍軍が約3,500両、両軍合わせて5,600両ほどの戦車が参加した血みどろの戦があったことを知る人は少ないと思います。
読了日:04月14日 著者:河津 幸英
湾岸戦争大戦車戦(上) (史上最大にして最後の機甲戦)湾岸戦争大戦車戦(上) (史上最大にして最後の機甲戦)
読了日:04月11日 著者:河津 幸英
古代の謎を解く「縄文の言葉」  地名・山名が描く日本の原風景古代の謎を解く「縄文の言葉」 地名・山名が描く日本の原風景感想
「火怨」で蝦夷が大和言葉を喋っているのに違和感を持ち、図書館で借りて読了。著者は研究者ではなく建設会社を退職後に古代史に興味を持ち、建築関係の論文以外では初の執筆だったとか。地名や山の名前を縄文言葉の後継アイヌ語で訳すことが可能かを検証することで、ルーツを探ってゆく。「火怨」でも北上川を日高見川と一貫して記述していた訳も分かったような気がする。惜しむらくは重複した記載が多く、冗長だったね。「縄文探検隊の記録」で夢枕獏さんが書くと宣言した縄文小説でも地名や人名などにはアイヌ語を参考にした記述にして欲しい。
読了日:04月07日 著者:大木 紀通
火怨―北の燿星アテルイ〈下〉火怨―北の燿星アテルイ〈下〉感想
先日読んだ時代小説ガイドで激推しされていたので、図書館で借りて上下巻を読了。奈良時代末から始まった陸奥でのアテルイの約20年に渡る戦いを描いた一代記。最初は無鉄砲な戦い方だったのが、智将の母礼から学んだ知略を身につけ、数で上回る朝廷軍をことごとく破る。最後は坂上田村麻呂に投降し斬首となるが、それも戦略だったとは。戦闘場面などは胸が熱くなるが、蝦夷側も大和言葉を使っていたのには、可読性のためだとは思うが違和感。住居も平安時代の竪穴住居が出土しているので、縄文言葉や文化が継承されているのを描いて欲しかった。
読了日:04月04日 著者:高橋 克彦

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2019.05.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

3月の読書メータ

3月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:4147
ナイス数:61

火怨―北の燿星アテルイ〈上〉火怨―北の燿星アテルイ〈上〉
読了日:03月31日 著者:高橋 克彦
鹿の王 水底の橋鹿の王 水底の橋感想
Sony Reader版を読了。前作の主人公の一人、医師ホッサルを主役に据えた医療ファンタジー。現代でいえば東洋医学と西洋医学の対立や、次期皇帝をめぐる暗躍も絡み、最後は法廷劇となる。宗教と医療に関する問題は現在でも時折取り上げられたり、細分化され過ぎた医療に対し心の問題も含めた総合医療の必要性も求められていますね。守り人シリーズ同様に権謀術数が巡らされているけど、ロマンスや食べ物の描写には癒されました。
読了日:03月30日 著者:上橋 菜穂子
縄文探検隊の記録 (インターナショナル新書)縄文探検隊の記録 (インターナショナル新書)感想
図書館で借りて読了。雑誌に連載された作家夢枕獏と考古学者岡村道雄の対談(ゲストとの鼎談も)に加筆修正を加えて新書化。各章ごとに食、住、栗、漆、アスファルト、神などテーマを決め語り合う。特に驚いたのがアスファルトで、精製工房の遺跡も発掘されていたとは。あとがきで夢枕さんが書くことを宣言した縄文小説のためのフィールドワークって感じで、刊行に期待が高まります。昨年みた縄文展に出品されていた発掘品も数多くしょうかいされていたけど、大混雑でゆっくり見られなかったのが悔やまれる。長野や新潟などの遺跡にいつか訪れたい。
読了日:03月27日 著者:夢枕 獏,岡村 道雄,かくま つとむ
ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)ヨーゼフ・メンゲレの逃亡 (海外文学セレクション)感想
図書館で借りて読了。アウシュヴィッツで「死の天使」と呼ばれた医師メンゲレがアルゼンチンに船で到着してから、ブラジルで水死するまでを追った小説。訳者あとがきによると、この史実を積み上げ、心情を再現する手法はカポーティの「冷血」を真似たとか。メンゲレに関する資料は本人が書いた日記や、多くの伝記が出版されているので、著者がプロファイリングした「卑小」な人物ということが全編を通じてとても理解できた。著者はフランス人のフリージャーナリストで、本書は小説として2作目にあたるという。
読了日:03月25日 著者:オリヴィエ・ゲーズ
AI社会の歩き方―人工知能とどう付き合うか (DOJIN選書)AI社会の歩き方―人工知能とどう付き合うか (DOJIN選書)感想
図書館で借りて読了。著者は理研の研究員で、科学技術社会論が専門。AIという技術が社会に実装されてゆく過程でどのような問題があるかを、AI開発者、産官学の政策・戦略決定者、ユーザー、法律家や倫理学者、四つの視点から解説している。「新しいものが入ってきた時にこそ、働き方や社会制度、人間関係、専門家の役割などを見直すきっかけにもなります」という言葉が心に残ったけど、AI導入で作業時間が短くなった場合、人件費削減に向かうのではなく、余暇時間を増やしたり、新たなスキルを教育するよう提言していました。
読了日:03月23日 著者:江間 有沙
歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)歴史・時代小説 縦横無尽の読みくらべガイド (文春文庫)感想
図書館で借りて読了。WEBで連載されていたコラムに加筆修正を加え文庫化されたガイド本。登場した作家176人、小説は488作にのぼる。各回ごとに職業もの、剣豪小説とかテーマを決め、それらの代表作を挙げて行くが、駄洒落の効いたタイトルが面白いのもいいっす。読み進めながら気になった作品はスマホで検索し、ほしい物リストに入れていったが計10作ほどになってしまった。この本を読み終わって思い出したのが故内藤陳氏の「読まずに死ねるか」であの本も冒険小説の名ガイド本だった、こういった愛のある書評家がいるジャンルは幸せだ。
読了日:03月20日 著者:大矢 博子
チンギス紀 三 虹暈: 虹暈チンギス紀 三 虹暈: 虹暈感想
図書館で借りて読了。今巻も様々なエピソードを積み重ねながら、後に遊牧民統一を成し遂げる基礎となったジャカ・ガンボとの絆も垣間見えてくる。先日読んだ「モンゴル帝国誕生 チンギス・カンの都を掘る」でモンゴル隆盛の要点として挙げられていた一つ、鉄の製造については具体化してきたが、二つ目の街道の駅設置は今後どう描かれるのかが楽しみ。
読了日:03月18日 著者:北方 謙三
火星の遺跡 (創元SF文庫)火星の遺跡 (創元SF文庫)感想
図書館で借りて読了。ハードSFの巨匠ホーガンが軽い冒険SFを目指したと解説に書いてあったが、色々雑すぎて萎えた。火星で発見された巨石文明の遺跡と、地球の巨石文明が共に滅んだのは太陽系規模の異変が起きたからではないか、という発想にはゾクゾクさせられたけど、そちらの話がほったらかしにされたのはメッチャ不満。2001年に原書が出版されたということもあってか、宇宙開発全体に楽観的だったのも違和感あった。
読了日:03月16日 著者:ジェイムズ・P・ホーガン
生まれ変わり (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)生まれ変わり (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)感想
図書館で借りて読了。面白かったのは「ビザンチン・エンパシー」で、仮想通貨を利用した募金システムを開発したエンジニアと、旧来のボランティア組織のトップという元々同じ大学に通った二人の女性が主人公。『無責任な共感は世界を不安定にする』という言葉が印象に残ったけど、フィルターバブルとかもあって世界が更に分断されそう。15歳の少女と人格が電脳空間にアップロードされた父の三部作では、絵文字が多用されていたりとひねりが効いていた。この三作始め、人格のアップロードをテーマにした作品がいくつかあったので、長編を期待。
読了日:03月12日 著者:ケン リュウ
母の記憶に (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)母の記憶に (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)感想
第三短編集が発売されたので、その前を図書館で借りて読了。第一短編集「紙の動物園」が翻訳SFとしては異例のヒットとなったが、こちらも傑作ぞろい。好きなのは「レギュラー」で、中国系女性探偵が様々なインプラントを利用し格闘するシーンは伊藤計劃的だし、元々は経済問題が専門の探偵ってのもV.I.ウォーショースキーを連想。舞台がボストンという点もハードボイルドの巨匠ロバート・パーカーへのオマージュか。「パーフェクト・マッチ」という短いお話も日頃からGoogle Homeに話しかけているので、色々考えさせられたっけ。
読了日:03月07日 著者:ケン リュウ
予測マシンの世紀: AIが駆動する新たな経済予測マシンの世紀: AIが駆動する新たな経済感想
Sony Reader版を読了。著者はトロント大学経営大学院のラボに所属する三人の経済学者で、AI研究者と企業を繋ぐ橋渡しを務めている。何故経済学者がAIを解説、と思ったが経済学では以前から回帰分析などで予測をしていたので、それがAIに代わったということらしい。本書はどちらかと言うと企業のCEOやCTO向けに書かれた感じで、このラボが関わった事例などをあげてAIの導入に必要なリソースや明確な戦略、メリットとデメリット、そしてリスクなどを実践的に解説している。
読了日:03月02日 著者:アジェイ アグラワル,ジョシュア ガンズ,アヴィ ゴールドファーブ

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2019.04.04 | コメント(0) | トラックバック(0) |

2月の読書メータ

2月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:3360
ナイス数:51

天子蒙塵 第四巻天子蒙塵 第四巻感想
図書館で借りて読了。天子蒙塵も最終巻で、これまで出てきた人物が次々と登場するオールスターキャストに加え、新たに石原莞爾や周恩来なども顔を出すグランドフィナーレと言った感じ。次回作は出ると思うけど、どこまで描くのかが気になるね。満州国崩壊までか、東京裁判までか、それとも溥儀が亡くなるところか。張学良ももっと登場して欲しい。
読了日:02月24日 著者:浅田 次郎
モンゴル帝国誕生 チンギス・カンの都を掘る (講談社選書メチエ)モンゴル帝国誕生 チンギス・カンの都を掘る (講談社選書メチエ)感想
北方さんのチンギス紀を読み始めたので、図書館で借りて読了。著者は何度もモンゴルでの発掘調査を行っている考古学者で、実際に出土した遺物からチンギス・カンの実像を追ってゆく。モンゴル族の中でも小さな氏族の長だったチンギスが飛躍した一因は、金国に近寄り鋼の地金を受け取って、馬具や武具を作ったこと。鉄への執着はチンギス紀でも語られているけど、出土品の成分分析など説得力あった。もう一つは街道の整備で、約30キロごとに駅を設け、そこに替え馬や宿泊所を準備したとか。モンゴル帝国崩壊は気候変動が原因というのも驚きです。
読了日:02月23日 著者:白石 典之
星夜航行 下巻星夜航行 下巻感想
図書館で借りて上下巻を読了。家康の嫡男松平信康の小姓となり、信康が自刃した際に出奔し堺で商人となる沢瀬甚五郎の一代記。薩摩や博多、長崎で支店を切り盛りし、マニラへも買付けに。朝鮮戦役の際に兵糧を届けに行く処を捉えられ、降倭と呼ばれる日本人部隊に参加し、後に朝鮮通信使の一員として再び日本の土を踏む。連載5年、加筆修正に4年をかけた千頁超の長編で修正したためか、文言が変化していたりしてやや読みづらかった。朝鮮戦役の記述はとてもリアルで、多くの文献を当たっていだろうことが分かるね。降倭という存在も初めて知った。
読了日:02月22日 著者:飯嶋 和一
星夜航行 上巻星夜航行 上巻
読了日:02月19日 著者:飯嶋 和一
東京の子東京の子感想
Kindle版を読了。舞台は2023年の東京、主人公である仮部はオリンピック後急激に増えた外国人労働者を職場へ連れ戻すことを生業としていた。ある日、部屋を借りているベトナム料理店の店長から、支店に勤めているベトナム人女子大生が出勤しなくなったので探して欲しいと依頼される。その女子大生は働きながら勉学もできるデュアルシステムで学んでいて、彼女を探す内に十代にやっていたパルクールを披露するユーチューバー時代を思い出させる人物と出会う。これまでの藤井作品同様ガジェットや、人物設定の面白さは引継ぎ、疾走感も抜群。
読了日:02月14日 著者:藤井 太洋
フューチャー・ウォー: 米軍は戦争に勝てるのか?フューチャー・ウォー: 米軍は戦争に勝てるのか?感想
図書館で借りて読了。著者は工学博士でもある退役空軍少将で、現在コンサルタント業と大学での研究、そしてCNNやWSJへの寄稿も行っている。現役時代には新兵器の開発や、情報部隊の指揮もとっていたテック系軍人。これから米軍が巻き込まれる戦争は、市民生活の近くで行われ、敵は実態が不明になるとの予測。そうした場合の交戦規定は全く新しいものになるだろうと指摘。また、現在一般市民と軍人の間には意識の乖離があり、これを埋めないとシヴィリアンコントロールの歯止めがかからないと提言。近年では開戦が議会承認を得ないのも問題と。
読了日:02月13日 著者:ロバート・H. ラティフ
チンギス紀 二 鳴動チンギス紀 二 鳴動感想
第一巻に続き図書館で借りて読了。後に敵対することになるジャムカを救ったり、自らも寡兵での負け戦を経験するなど物語がゆっくりゆっくりと動き出す正に「鳴動」。第一巻で鉄の重要性に気付き、耶律楚材を山師として引っ張り出したのはちょっとやり過ぎだと思うな。また、呪術師が登場するが、アニミズムの神官としての面が描かれていないのは惜しいね。
読了日:02月07日 著者:北方 謙三
ダーティペアの大帝国 (ダーティペア・シリーズ7) (ハヤカワ文庫JA)ダーティペアの大帝国 (ダーティペア・シリーズ7) (ハヤカワ文庫JA)感想
Kindle版を読了。前巻の続きでテーマはヒロイックファンタジーから、巻頭のオマージュ通りポケモンワールドへ。個人的にはポケモンは通過していないので初体験だったけど、聖獣というポケモン的な同士の戦いはかなりリアルな描写で面白かった。引き続きヒロイックファンタジーな世界観は続いていたので、マイケル・ムアコックのファンである私にとっては弩ストライクなストーリー展開。ソード・アンド・ソーサリー(剣と魔法)は正義です(笑
読了日:02月03日 著者:高千穂 遙
ダーティペアの大征服 (ハヤカワ文庫JA)ダーティペアの大征服 (ハヤカワ文庫JA)感想
セールで購入したKindle版を読了。今回の舞台は惑星キンメリアで、最大の大陸全土をまるまるヒロイックファンタジーを主題としたテーマパーク。ダーティペアの二人がパーク参加者になりきって犯罪組織の捜査を行うという展開。惑星の名前からしてヒロイックファンタジーの金字塔である英雄コナンへのオマージュだし(シュワちゃん主演の映画も大好き)、作者自身も日本初のヒロイックファンタジー「美獣」を書いていましたね。作中には日本においてヒロイックファンタジーの一時代を築いた「グイン・サーガ」への愛も感じられたっけ。
読了日:02月01日 著者:高千穂 遙

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2019.03.01 | コメント(0) | トラックバック(0) |

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